国際水準GAP【穀物】

このエリアの内容は、農林水産省「国際水準GAPガイドライン」を引用しています。

下記URLに掲載されています。
国際水準GAPガイドライン:農林水産省https://www.maff.go.jp/j/seisan/gizyutu/gap/gap_guidelines/index.html

区分

専用項目

農業生産工程段階

全般

品目

分野

食品安全

取組事項

麦類のDON・NIV等のかび毒汚染低減対策を実施。

解説

わが国では麦類の生育後期に降雨が多く、赤かび病がまん延しやすいため、その病原菌が産生する、かび毒のデオキシニバレノール(DON)・ニバレノール(NIV)汚染がおこる可能性があります。DON・NIVは加工や調理工程においても完全に除去することが難しく、生産段階において、その汚染を防止することが重要です。
このため、「麦類のDON・NIV汚染低減のための指針」に示した取組について、産地の実情に応じて、着実に行う必要があります。

(取組)
‧ 赤かび病抵抗性の比較的高い品種を選択する。
‧ 前作の作物残渣等のほ場からの持出しや、ほ場中への確実な鋤込み、輪作により赤かび病菌の密度を低下させるなど赤かび病の耕種的防除を実施する。
‧ ほ場の巡回等により生育状況を把握し、赤かび病の発生抑制とかび毒の蓄積抑制の効果が高い殺菌剤を用いて、赤かび病の適期防除を実施(最初の防除時期は、小麦及び六条大麦は開花を始めた時期から開花期までの間、二条大麦は穂揃い期の10日後頃。必要に応じて追加の防除の実施)する。
‧ ほ場の巡回等により生育状況を把握し、適期に収穫を実施。また、赤かび病被害麦の別刈りを実施する。
‧ 収穫後の速やかに乾燥を実施する。また、荷受け時に赤かび病被害粒が見られた場合は、必要に応じて他の麦とは別に乾燥するなど仕分けを徹底する。
‧ 共同乾燥調製施設を利用する場合は、粒厚選別、比重選別等により赤かび病被害粒の選別除去を実施する。
‧ 効率的な分別や調製の実施、又はかび毒低減対策の効果を検証するために、ほ場またはロットなどの単位で収穫麦のDON含有濃度等を測定する。
各工程でこれら複数の対策(適地適作、耕種的防除、適期防除、適期収穫、病害粒の除去等)に取り組み、汚染された麦類を出荷しないように努めます。
なお、厚生労働省では、小麦のDONに暫定基準値を設けています。
また、同省では、小麦のDONの新たな規格基準の検討が行われており、令和3年7月30日に、食品、添加物等の規格基準の一部を改正する件(令和3年厚生労働省告示第294号)が告示され、小麦についてDONを1.0mg/kgを超えて含有するものであってはならない旨の成分規格が新たに設定されました。
当該告示は令和4年4月1日から適用されることから、暫定基準値を示していた通知は令和4年3月31日をもって廃止されます。
最新の基準値を確認してください。

具体例と想定される対策

番号

70-1

【具体例】

麦の赤かび病の発生によるかび毒の汚染が発生。

【想定される対策】

抵抗性品種を選択し、導入する。
適切な殺菌剤により赤かび病を適期防除する。
赤かび病のまん延やかび毒の蓄積を防ぐため適期収穫する。
作物残渣を適切に処理する。
乾燥調製を適切に実施し、赤かび病被害粒を除去する。
かび毒の検査を実施する。

区分:
農業生産工程段階:
品目:,
分野:

関連

経営体制全体

生産体制全体

リスク管理

人的資源

経営資源

栽培管理

専用項目

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