国際水準GAP【穀物】

このエリアの内容は、農林水産省「国際水準GAPガイドライン」を引用しています。

下記URLに掲載されています。
国際水準GAPガイドライン:農林水産省https://www.maff.go.jp/j/seisan/gizyutu/gap/gap_guidelines/index.html

区分

リスク管理

農業生産工程段階

全般

品目

共通

分野

農場経営管理

取組事項

クレーム及び農場のルール違反への対応手順を定め、実施し、記録を作成・保存。

解説

クレームが発生した時には、できる限り迅速に対応します。
そのため、クレームの受付から、原因の調査、事後対応を決めるための手順を明確にしておきます。
受付からクレームの分類、即時の対処、原因調査、連絡や補償、回収等の対応、再発防止の検討など、具体的な手順を定めたら実際に機能するかテストを繰り返します。
テストを繰り返すことによって、手順の欠陥(例えば責任者不在の場合は、回収判断ができない等)を洗い出し、実際に役立つ手順に見直します。
一方、内部で気付いた、発覚した農場のルール違反についても、迅速に処置できるよう手順を定めておきます。
まず違反により生じる農場経営に及ぼすリスクの程度の判断、続いて程度によって、違反に対する口頭での注意、再教育、ルール違反時の農産物の再検品、廃棄、回収等の処置、ルールの見直しなど、具体的な手順を定め、実際に機能するかテストを繰り返します。
こうしたクレーム及び農場のルール違反の発生時に、迅速かつ適切に事後対応措置をとらないと、農場は信用を失いかねません。
その場しのぎに終わらせることなく原因を追及し、再発防止に活用します。
問題が発生してから対応手順を考えていては間に合いません。
事前に、クレーム及び農場のルール違反に対応するための手順を明確にしておきましょう。
なお、法令違反に該当する可能性がある場合には、必ず規制当局等の関係機関に連絡、相談をします。
クレーム対応の手順については、以下を参考にしてください。
① クレームや商品に関する異常の発生時に、誰に連絡するか決めておく
② 状況及び影響の把握(商品回収の必要性の判断を含む)
③ 応急対応(影響がある出荷先及び関係機関への連絡・相談・公表、商品回収、不適合品の処置等を含む)
④ 原因追及
⑤ 再発防止策の検討
⑥ 取られた再発防止策の効果に対する検証
⑦ 商品回収等のテスト
農場のルール違反が発覚した場合の手順については、以下を参考にしてください。
① 状況及び影響の把握
② 応急対応(影響がある出荷先及び関係機関への連絡・相談・公表等を含む)
③ 原因追及
④ 是正処置
GAP では、農場内の作業の手順(農場のルール)を定め、遵守することにより食品安全や労働安全などを確保します。
つまり、農場のルールが守られなかった場合には、食品安全や労働安全などが脅かされていることになります。
そのため、農場のルール違反への対応手順も前もって用意しておきましょう。

具体例と想定される対策

番号

16-1

【具体例】

商品の腐敗によるクレームが発生したが処置に時間を要し取引を停止される事案が発生。

【想定される対策】

商品のクレーム対応の手順を明確にする。
手順に基づき、原因追及、再発防止策を検討し、取引先に迅速に報告する。
クレーム対応の手順が機能するか、処置にどれほど時間を要するか、テストを行う。
テスト結果を活用し、手順を見直す。

番号

16-2

【具体例】

農場の手洗いルールを守っていない作業者に対し、違反として処置しなかったため違反を繰返し、農産物の汚染事故が発生。

【想定される対策】

農場のルール違反を発見、指摘された場合の処置を明確にする。
農場のルールを周知徹底する。
事故発生時は原因追及と再発防止策の検討により再発を防ぐ。

番号

16-3

【具体例】

農場のヘルメット着用のルールを守らない作業者に対し、違反として処置しなかったため、農作業事故が発生。

【想定される対策】

農場のルール違反を発見、指摘された場合の処置を明確にする。
農場のルールを周知徹底する。
事故発生時は原因追及と再発防止策の検討により再発を防ぐ。

区分:
農業生産工程段階:
品目:
分野:

関連

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生産体制全体

リスク管理

人的資源

経営資源

栽培管理

専用項目

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