区分
栽培管理
農業生産工程段階
栽培
品目
穀物
分野
環境保全
取組事項
水田からの農薬流出を防止する対策の実施。
解説
水田からの農薬流出は、水源や他のほ場への汚染の原因になります。
水源や用水を汚染すると、その水を利用している農場に、除草剤の影響が出たり、適用外農薬が残留したりするなどのリスクが高まります。
例えば、水田から流れ出した水田除草剤成分で汚染された用水を青果物の潅水用に使用することで、残留基準値を超えて検出され、出荷ができなくなる恐れがあります。
水田からの農薬流出を防ぐため、下記のような対策を講じます。
① 農薬のラベルに記載されている止水に関する注意事項等を遵守する。なお、止水期間は1週間程度とする。
② 畦畔等を整備し、漏水を防止する。
③ 降水を考慮して散布を実施する。例えば、降水量が多くなる恐れがある場合には、農薬の使用を中止する。
これらの取組により、溢水や漏水によるリスクを回避します。
具体例と想定される対策
番号
60-1
【具体例】
水田からの農薬流出により隣接ほ場に除草剤による影響が発生。
【想定される対策】
1 週間程度の止水期間を設ける。
畦畔を整備する。
降水量が多くなる見込みがあれば農薬の使用を中止する。
番号
60-2
【具体例】
水田からの漏水により水源池・用水を汚染し、用水を利用した他の農場で農薬汚染が発生。
【想定される対策】
ほ場の巡回を行い、畦畔の状況を確認、整備する。
水田からの漏水が用水に流入しないよう、水路を整備する。
降水量が多くなる見込みがあれば農薬の使用を中止する。