区分
経営体制全体
農業生産工程段階
全般
品目
共通
分野
農場経営管理
取組事項
農場経営に必要な食品安全、環境保全、労働安全、人権保護、農場経営管理の継続的改善に関わる要求事項を明確にし、それに沿った方針を策定するとともに、周知を実施。
解説
農場を持続可能にするためには、「食品安全」「環境保全」「労働安全」「人権保護」「農場経営管理」の 5 つの分野から農場を適切に管理することが大切です。
GAP を活用して農場の管理に取り組むと、無駄な投資を回避することができたり、作業効率が向上したり、作業者のモチベーションや意識が向上したりするなど、様々なメリットが得られます。その結果、取引先との信頼関係が増す、新たな顧客を獲得する、輸出に取り組めるようになる、地域社会との良好な関係を築けるようになるなど、農場の経営も好転します。
ただし、これらは GAP に継続的に取り組むことによって得られる結果でしかありません。
そもそも GAP は、「良い農場」にするための「やり方」を示したものであって、それぞれの農場がどのような農場を、「良い農場と考えているのか」が重要です。
経営者は、農場の目標を「農場運営の方針」として明らかにし、判断に迷った時の基準、指針として活用します。
どうして GAP に取り組むのか、どのような農業者になりたいのか、そのために何をするべきかを考え、農場が目指す方針を定め、周辺の方々ともコミュニケーションをとりながら、農場内(全従業員)に周知します。
具体例と想定される対策
番号
3-1
【具体例】
農場運営の方向性について意見の相違による混乱や無駄な投資が発生。
【想定される対策】
現場と照合しながらほ場・施設のリストを作成する。
栽培の準備から出荷完了まで、時系列の順で使用する場所を把握し、ほ場・施設のリストを作成する。
番号
3-2
【具体例】
方針が不明確なため、法令遵守の意識が薄れ、不適切な取引、取引業者の選定が発生。
【想定される対策】
取引先の情報を入手する際に、SDGs への関与、フェアトレードへの取組等を把握する。
取引業者との契約に際し、法令遵守の項目を盛り込み誓約する。
番号
3-3
【具体例】
法令の認識不足により、不適切な労働環境、廃棄物の処理が発生。
【想定される対策】
自らの事業に係る法令を調査、把握し、自らの農場運営に反映させる。