取組事項
組織体制を定めて、責任範囲及び責任者を決定し、周知するとともに、責任者の能力を向上するための体制を整備。
解説
経営者が組織体制を定め、業務ごとの責任者を任命し、責任を担う範囲を明確にして農場内に周知することが、農場のルールを定める上でのスタートです。
責任者には、必要な専門知識、十分な経験を有する人員を当てます。
責任者の力量、経験が不足するなら、経営者又は責任者が専門知識を有している外部の人員に相談できる体制を整備します。
責任者は行政や関連事業者等から最新の情報を入手し、知識・能力の向上・更新に努めます。
特に食品安全、農薬・肥料等の資材、労働安全、労務管理等の情報の収集、知識の取得は農場の運営上、とても重要です。
責任者の任命は、将来の農場経営を担う人材の育成にも役立ちます。後継者や従業員を責任者として任命し、相応しい権限を委譲することにより、責任感や自主性の向上にもつながります。
具体例と想定される対策
番号
2-1
【具体例】
責任者の不明な業務があり、適切なルールが定められず、事故が発生。
【想定される対策】
経営者が農場で発生する業務ごとに漏れなく責任者を決める。
責任者に学習の機会を与えて適切なルールを定められるようにする。
番号
2-2
【具体例】
役割分担が不明確で、事故の連絡に支障が生じ、対応に遅れが発生。
【想定される対策】
業務の役割分担を明確にする。
作業者全員に役割分担を周知する。
事故を想定した連絡、報告等が滞りなく行えるか訓練をする。
番号
2-3
【具体例】
作業で使用する機械、器具、資材等の責任者が決まらず、適切な交換や点検が行われないことで事故が発生。
【想定される対策】
業務の責任に、使用する機械、器具、場所、資材(例:農薬に関する責任者には防除機、防除衣、農薬保管庫、農薬等の管理責任を付与)等を付帯させ、管理責任を付与する。
責任者が責務を果たしているか、定期的に確認する。
区分
Ⅰ経営体制全体
農業生産工程段階
全般
品目
共通
分野
農場経営管理