経営資源【19】(43)

取組事項

農場内の整理・整頓・清潔・清掃の実施、農業生産活動に伴う廃棄物の不適切な処理・焼却の回避。

解説

農場内を整理、整頓し、常に衛生的にしておくと、汚れや汚染のリスクが明確になるため、農産物の安全性向上に効果があります。
また、作業がしやすくなるので、労働安全の向上、作業効率の向上にもつながります。
さらに、きれいな農場は、取引先のバイヤーや消費者、近隣住民に対する信頼性の向上につながります。
農業は、農産物を生産する事業活動であり、そこから排出される廃棄物は事業系一般廃棄物又は産業廃棄物に分類されます。
廃棄物の適正な処分は、法令上の義務であって、農業も例外ではありません。
廃プラスチック、農薬や肥料の空袋、残った農薬、農業機械の部品等の処理は、運搬や処分の資格を有する産業廃棄物運搬業者・処理業者に委託します。
作物残渣等についても、不適切な焼却は法令で禁止されていますので、処分方法(排出量や種類によって分類が産業廃棄物、事業系一般廃棄物、家庭系一般廃棄物となり、自治体により処分方法が異なります)を自治体に確認しましょう。
また、作物残渣と基材や資材等を適切に分別することも大切です。
作物残渣と、ウレタン基材やマルチ、ピンチなどの農業資材を分別しないままにしておいては、堆肥の原料等の有機物としても、廃プラスチックとしての処分もできないままになってしまいます。

具体例と想定される対策

番号

43-1

【具体例】

使用済み農業資材を野焼きしたことにより、環境汚染が発生。

【想定される対策】

資格を有する産業廃棄物処理業者に処理を依頼する。
農協や販売店等の回収サービスを利用する。

番号

43-2

【具体例】

作物残渣とウレタン基材を分離しないまま埋却し、廃棄物の処理及び清掃に関する法律違反が発生。

【想定される対策】

作物残渣を腐らせて除去する。
事業系一般廃棄物(作物残渣)と産業廃棄物(ウレタン基材)の両方の処理ができる事業者に処分を委託する。

番号

43-3

【具体例】

区分が不十分で廃棄物を誤って出荷用の農産物に使用し、汚染が発生。

【想定される対策】

内容物により、容器を明確に識別する。
廃棄物専用保管場所を設け、廃棄物に明確な印を付ける。

区分

Ⅴ経営資源

農業生産工程段階

調製

品目

共通

分野

環境保全

労働安全

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