経営資源【11】(35)

取組事項

農産物を適切に保管、貯蔵し、調製・出荷作業場、保管・貯蔵施設など全ての農産物取扱施設における衛生管理を実施。

解説

農産物を衛生的に保つためには、作業員に由来する汚染だけでなく、農場内に存在する施設、設備、器具等に由来する汚染も防がなければなりません。
農産物の保管、貯蔵、出荷作業(待機)する場所は、人がいない状態で一定期間、農産物を置いておくことになるので、施設自体の衛生管理に気を付けます。
農産物の保管、貯蔵、出荷作業(待機)する場所に関し、場所、農産物が接触する可能性があるあらゆる設備、器具自体の使用前後の清掃だけでなく、同じ場所に農産物を汚染する可能性がある資材(農薬、肥料)、機械・器具(トラクター、農薬散布機器、防除衣)、燃料などを置かないようにします。
他にも、以下のような点に注意します。
・ 農産物に適した温度と湿度が保たれている。
・ 天井、壁等に結露した水滴が農産物に付着しないようになっている。
・ 光に敏感な農産物(馬鈴薯等)を長期間保管する場合、光が入らない場所で保管する。
・ 農産物の日持ちを考慮し、先入れ先出しなど適切な順番で取扱う。
・ 番号 33 と同様、有害動物、異物等の侵入・混入防止措置を講じる。
農産物に汚染原因を「つけない」「増やさない」ことを意識して、温度・湿度の管理、接触する可能性のある水や空気、資材の管理を徹底します。

具体例と想定される対策

番号

35-1

【具体例】

天井からの結露水の付着により農産物の汚染が発生。

【想定される対策】

温度・湿度の確認、管理。冷蔵庫内の清掃。
結露が発生する原因(ドアパッキンの劣化等)を発見し修理する。
結露が発生しないように、結露する場所にヒーターを設置する。
農産物の上にシート等を被せる。

番号

35-2

【具体例】

冷蔵庫の温度設定ミスにより農産物の腐敗が発生。

【想定される対策】

温度設定の手順を文書化し周知する。
温度計を定期的に確認する。
農産物を先入れ、先出し管理す。

区分

Ⅴ経営資源

農業生産工程段階

調製

品目

共通

分野

食品安全

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