区分
人的資源
農業生産工程段階
全般
品目
共通
分野
労働安全
番号
24
取組事項
清潔な水・救急箱の用意、連絡方法などを含めた事故対応手順を定めて、農作業従事者等に周知。
解説
どんなに事故の防止対策を未然に講じても、完全に防げるわけではありません。万が一事故が起こった際のことを想定し、少しでも被害を小さくするための準備を整えます。
前もって想定される事故への対応手順や連絡網を定め、農場内に周知し、慌てずに対処できるようにしましょう。
応急手当のための救急箱や、傷口や目、口を洗い流すための衛生的な水を、いざという時にすぐ使える場所に用意し、作業員に周知しておきます。
救急箱の置き場としては、作業場や農作業に行くための車両の中が適切です。
機械の大型化、作業者の高齢化等により、農業は他産業に比べて事故が起こりやすい、重傷化しやすい産業です。
事故発生時に、すぐに手当てができなければ、後遺症や命にかかわる事態にもつながります。
消防署の普通救命講習の受講等により、応急手当ができる人員を農場内に配置します。
農作業を同時に複数箇所で行う農場の場合には、それぞれの場所に応急手当ができる人員を配置し、応急手当て用の道具(救急箱や衛生的な水)も農場の規模や施設に見合った数を整えましょう。
また、緊急連絡先、緊急対応手順等を明示し、迅速な救急対応ができるようにしておきましょう。
なお、労働者が労働災害等により死亡又は休業した場合には、労働者死傷病報告を労働基準監督署長に提出しなければなりません。
具体例と想定される対策
番号
24-1
【具体例】
作業中に倒れた人が出たものの、対処法が分からず、処置に時間がかかり重症化。
【想定される対策】
事故発生時の対応手順を定めておく。
事故発生時の連絡先、連絡方法を決めておく。
緊急対応ができるか、日頃から訓練する。
番号
24-2
【具体例】
作業で指を切った人が出たものの、消毒、止血する道具がなく重傷化。
【想定される対策】
汚れを落とし、傷口を洗うために十分な量の清潔な水を用意する。
救急箱に消毒液と絆創膏、止血用の清潔なタオルを用意する。
SDGsへの貢献
(17の目標、169のターゲット)
2.4 生産性を向上させ、生産量を増やし、生態系を維持し、気候変動や極端な気象減少、干ばつ、洪水及びその他の災害に対する適応能力を向上させ、漸進的に土地と土壌の質を改善させるような、持続可能な食料生産システムを確保し、強靭(レジリエント)な農業を実践する。(即ち持続可能な農業を促進する。)

8.8 移住労働者、特に女性の移住労働者や不安定な雇用形態にある労働者など、すべての労働者の権利を保護し、安全・安心な労働環境を促進する。(即ち働きがいのある人間らしい雇用を促進する。)

国際水準GAP
食料・農業・農村基本計画(令和2年3月閣議決定)に掲げる「令和12年までにほぼ全ての産地で国際⽔準GAPを実施」の実現
このページの内容は、農林水産省「国際水準GAPガイドライン」を引用しています。
下記URLに掲載されています。
国際水準GAPガイドライン:農林水産省⇒https://www.maff.go.jp/j/seisan/gizyutu/gap/gap_guidelines/index.html