区分
専用項目
農業生産工程段階
栽培
品目
スプラウト類
分野
食品安全
取組事項
スプラウト類の種子の殺菌・衛生管理の実施。
解説
スプラウト類の種子に病原性微生物が付着していると、生産工程で殺菌等を行うことが困難なため、消費者が食中毒になるリスクが高まります。
そのため、播種前に種子を殺菌する必要があります。
温湯や化学薬品処理、殺菌力のある水溶液等、安全性を確認するとともに効果を検証して、どのような方法で殺菌するかを定め、手順通り実施し、実施した事項を記録します。
さらに殺菌後に、病原性微生物が付着し、増殖することがないように、衛生的に保管し、取り扱います。
具体例と想定される対策
番号
71-1
【具体例】
種子が殺菌処理されず、病原性微生物に汚染されたままとなり、消費者に食中毒が発生。
【想定される対策】
催芽前の種子に殺菌処理を行う。
種子の荷受け時に包装の破れ、水濡れ、異物混入などの異常がないことを確認する。
殺菌後の種子を保管する容器、作業者の手指、靴底を消毒する。
種子保管室を適切な温度に管理する。
種子が直接壁や床に接触しないよう衛生的に保管する。
番号
71-2
【具体例】
種子殺菌後、床を清掃した際の跳ね水が付着し、病原性微生物の汚染が発生。
【想定される対策】
種子殺菌後、跳ね水や汚染水、落下菌等に汚染されない専用保管場所を確保する。
番号
71-3
【具体例】
種子の殺菌用薬品の濃度不足により、十分な殺菌処理ができず、病原性微生物が繁殖。
【想定される対策】
殺菌、消毒液の濃度を定期的に測定し、十分な殺菌能力を維持する。
自動点滴等の殺菌処理(消毒液調製等)の場合、流量計の検針、消毒液の減量を確認する。
SDGsへの貢献
(17の目標、169のターゲット)
2.4 生産性を向上させ、生産量を増やし、生態系を維持し、気候変動や極端な気象減少、干ばつ、洪水及びその他の災害に対する適応能力を向上させ、漸進的に土地と土壌の質を改善させるような、持続可能な食料生産システムを確保し、強靭(レジリエント)な農業を実践する。(即ち持続可能な農業を促進する。)
3.9 有害化学物質、ならびに大気、水質及び土壌の汚染による死亡及び疾病の件数を大幅に減少させる。(即ちすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する。)
専用項目
スプラウト類の農産物取扱工程における衛生管理の実施(管理体制の整備、作業者の健康・衛生管理を含む)。
スプラウト類の栽培に適した温度・湿度は微生物の増殖にも適しているため、万一、栽培中のスプラウトに病原性微生物が付着すると、生産工程中で増えてしまう可能性があります。 したがって、スプラウト類については… 「続きを読む」
スプラウト類の培地、栽培容器の安全性の確認と適切な管理。
スプラウト類の汚染を防ぐためには、スプラウト類の原料種子の消毒だけでなく、栽培に使用する培地、栽培容器などの資材の衛生的な管理が必要です。 具体的な取組として、培地の原料の安全性(重金属、放射性物質、… 「続きを読む」
スプラウト類に使用する水について、水質検査、給水設備の保守管理、異物混入防止対策、微生物汚染防止対策を実施。
スプラウト類の栽培中には、大量の水を、様々な工程で使用します。 そのため、使用する水が病原性微生物等に汚染されていると栽培されたスプラウト類が汚染される可能性があります。 スプラウト類への病原性微生物… 「続きを読む」
スプラウト類(種子、作物を含む)を扱う場所は他の区域との境界を明確にし、衛生管理を実施。
スプラウト類は生育期間が短くすぐに出荷するため、一度汚染されると汚染物質が出荷後まで残存する可能性が高いため、生育の初期の工程(種子の状態)から汚染を防ぐ対策が必要です。 スプラウト類の取扱場所、つま… 「続きを読む」
スプラウト類の生産設備について工程ごとの専用化の実施。
浸種槽、播種機、洗浄機、加湿器、発芽室、緑化設備、冷蔵庫等の設備や機械類を様々な工程で兼用すると、付着した微生物が他の工程に広まってしまい、交差汚染が発生します。 そこで、工程ごとに設備や機械を専用化… 「続きを読む」
スプラウト類の種子の殺菌・衛生管理の実施。
スプラウト類の種子に病原性微生物が付着していると、生産工程で殺菌等を行うことが困難なため、消費者が食中毒になるリスクが高まります。 そのため、播種前に種子を殺菌する必要があります。 温湯や化学薬品処理… 「続きを読む」
きのこ類の原木、菌床資材等、種菌の安全性の確認と適切な管理。
きのこ栽培に使用する資材が重金属や病原性微生物、化学物質、放射性物質で汚染されていると、きのこの汚染、きのこの生育不良につながります。 そのため資材の購入、受入段階で安全性を確認することが重要です。 … 「続きを読む」