区分
経営資源
農業生産工程段階
全般
品目
共通
分野
食品安全
番号
27
取組事項
ほ場やその周辺環境(土壌や汚水等)、廃棄物、資材等からの危害要因による土壌の汚染及び土壌中の危害要因に由来する農産物の汚染の可能性に関する評価の実施、評価結果に基づく対策の実施。
解説
土壌(培地含む)は水と並んで栽培工程における重要な資源です。一方で、土壌を通じた食品安全上の危害要因による農産物の汚染も考えられるため、土壌の汚染とそれに由来する農産物の汚染の可能性を評価して必要に応じた対策を講じます。
行政による環境調査等の結果や自主的な土壌分析の結果、「土壌汚染対策法」や「農用地土壌汚染防止法」に関する情報を収集し、食品安全の観点から問題となる危害要因による土壌汚染の可能性がある場合は行政の指導に従います。
ほ場周辺に、大気や水を通して土壌を汚染する可能性のある施設がある場合、行政に相談し、対応を検討します。
その他にも、前作に使用した農薬、廃棄物、資材、動物等による土壌汚染の可能性も考えられるので注意しましょう。
土壌中の放射性物質については、原子力災害対策本部の「検査計画、出荷制限等の品目・区域の設定・解除の考え方」に基づき、対象地域にほ場がある場合、行政の指導に従い土壌の除染や作物の栽培を行います。
また、環境放射線や放射性物質のモニタリング情報を確認し、数値の異常など問題を発見した場合にも行政に相談しましょう。
近年、多発している洪水などの後にも、土壌の汚染の可能性を評価します。
具体例と想定される対策
番号
27-1
【具体例】
近隣の化学工場排水により、重金属が流入する事故が発生。
【想定される対策】
周辺環境を確認し、汚染源となる施設等を把握する。
土壌汚染のリスク評価を実施する。
リスクが高い場合、行政に相談する。
番号
27-2
【具体例】
ほ場の履歴を確認せず作付けしたため、前作に使用した農薬による汚染が発生。
【想定される対策】
前作に使用した農薬の適用、収穫前日数等を把握する。
残留しやすさを把握して作付け計画を立案する。
SDGsへの貢献
(17の目標、169のターゲット)
2.4 生産性を向上させ、生産量を増やし、生態系を維持し、気候変動や極端な気象減少、干ばつ、洪水及びその他の災害に対する適応能力を向上させ、漸進的に土地と土壌の質を改善させるような、持続可能な食料生産システムを確保し、強靭(レジリエント)な農業を実践する。(即ち持続可能な農業を促進する。)

3.9 有害化学物質、ならびに大気、水質及び土壌の汚染による死亡及び疾病の件数を大幅に減少させる。(即ちすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する。)

12.4 合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクルを通じ、環境上適正な化学物質やすべての廃棄物の管理を実現し、人の健康や環境への枠組みを最小化するため、化学物質や廃棄物大気、水、土壌への放出を大幅に削減する。(即ち持続可能な生産消費形態を確保する。)

国際水準GAP
食料・農業・農村基本計画(令和2年3月閣議決定)に掲げる「令和12年までにほぼ全ての産地で国際⽔準GAPを実施」の実現
このページの内容は、農林水産省「国際水準GAPガイドライン」を引用しています。
下記URLに掲載されています。
国際水準GAPガイドライン:農林水産省⇒https://www.maff.go.jp/j/seisan/gizyutu/gap/gap_guidelines/index.html