栽培管理【6】(54)

取組事項

農薬は、周辺環境を汚染しない場所で必要な量だけ調製し、使用した計量機器等の洗浄を適切に実施。

解説

散布作業前に、防除の準備を整えます。
まず、防除器具等が適切に動作するか、事前に確認し、詰まりや前回使用した農薬が残っていないか点検します。
次に、農薬の調製時は最も濃度が高い、原液に接触する危険がありますので、番号56 に定められた防護装備を適切に装着して作業に当たります。
農薬を保管庫から出す前に、適切な保護装備を装着します。
農薬の散布液が余ると、余分に散布して使用基準違反になってしまうことがあります。
余分に調製すれば、無駄に農薬を消費し、廃棄処分で環境への負荷も増加します。
したがって、必要最小限の散布液を調製し、農薬の使用基準違反の回避、環境汚染の防止、経済負担の軽減に努めます。
まず、ラベルに表示されている単位面積あたりの使用量と、農薬を使用する農地の面積から、必要な量だけを秤量して散布液を調製します。
計量する際には正確に測れるよう、水平な場所で行います。
調製に使用した計量カップなどの計量機器は、農薬の成分が残らないように十分な洗浄、計量機器は拭取り等を行います。
洗浄時のすすぎ水は環境汚染を防ぐため、希釈水として農薬タンクに入れます。
はじめから残液が出ないように調製しますが、残液が発生した場合には、番号 57を参考に処分します。

具体例と想定される対策

番号

54-1

【具体例】

余った農薬の散布液を再度散布した結果、使用基準違反が発生。

【想定される対策】

必要量のみ農薬を調製する。
すすぎ水を希釈水として使用する。

区分

Ⅵ栽培管理

農業生産工程段階

栽培

品目

共通

分野

環境保全

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