区分
栽培管理
農業生産工程段階
土づくり
品目
共通
分野
食品安全
環境保全
取組事項
原材料・製造工程の把握による肥料等の安全性、成分の確認と食品安全、環境保全に配慮した肥料等の利用計画の策定。
解説
肥料等(土壌改良の目的でほ場に投入する資材、客土等を含む)の成分の含有量や放射性物質の汚染の状況等が不明のまま使用すると、農産物や環境の汚染、農産物の生育障害につながる可能性があります。
このため、まずは使用する肥料等の成分の含有量等を把握した上で、適切な施肥を行うために施肥設計を行います。
また、肥料等の安全性については、放射性物質に関して「放射性セシウムの含有量が低く、当面、検査の必要性が低い肥料」の表が公表されています。
この表に含まれない肥料等については、原料の内容及び原産地、採取地、放射性物質の検査結果等を肥料メーカーや販売店などから取り寄せて確認します。
また、活力剤、土壌かん注用の微生物資材など、効果ばかり強調されて原材料や製造工程、成分等が不明な資材は、安全性が確認できないため使用を避けましょう。
具体例と想定される対策
番号
62-1
【具体例】
放射性物質等で汚染された原料を使用した肥料により、農産物の汚染が発生。
【想定される対策】
肥料の原料一覧や製造工程を確認する。
「試験検査結果」等を入手し安全性を確認する。
番号
62-2
【具体例】
肥料を過剰に施用することにより、生育不良が発生。
【想定される対策】
自治体等の施肥設計を参考に、施肥設計を行う。
使用する肥料の成分を確認する。
SDGsへの貢献
(17の目標、169のターゲット)
2.4 生産性を向上させ、生産量を増やし、生態系を維持し、気候変動や極端な気象減少、干ばつ、洪水及びその他の災害に対する適応能力を向上させ、漸進的に土地と土壌の質を改善させるような、持続可能な食料生産システムを確保し、強靭(レジリエント)な農業を実践する。(即ち持続可能な農業を促進する。)
3.9 有害化学物質、ならびに大気、水質及び土壌の汚染による死亡及び疾病の件数を大幅に減少させる。(即ちすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する。)
12.4 合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクルを通じ、環境上適正な化学物質やすべての廃棄物の管理を実現し、人の健康や環境への枠組みを最小化するため、化学物質や廃棄物大気、水、土壌への放出を大幅に削減する。(即ち持続可能な生産消費形態を確保する。)
栽培管理
食品安全(容器移し替え禁止、いたずら防止の施錠等)、環境保全(流出防止対策等)、労働安全(毒劇・危険物表示、通気性の確保等)に配慮した農薬の保管、在庫管理の実施。
農場では、第三者が農薬を持ち出し、悪用することを防がなければなりません。さらに、作業者が保管庫から間違った農薬を取り出して使用することがないよう、誤使用を防ぐことも必要です。 そのため、強固で、十分な… 「続きを読む」
農薬の責任者による農薬適正使用の指示と検証。
農薬取締法において、農薬使用者は、農薬の使用に当たっては、農薬の安全かつ適正な使用に関する知識と理解を深めるように努めることが求められています。しかしながら、十分な知識を持たない作業者により調製の順番… 「続きを読む」
堆肥製造に関し、適切な期間・温度の発酵維持による雑草種子、有害微生物の殺滅対策等の実施及び適正な堆肥の施用。
発酵が不十分な堆肥には、病原微生物や雑草種子が残存している可能性があります。 そのまま使用すると、農作物の生育障害などの被害や病原性微生物による汚染、有毒植物の種子の混入など、食品安全上の問題が発生す… 「続きを読む」
原材料・製造工程の把握による肥料等の安全性、成分の確認と食品安全、環境保全に配慮した肥料等の利用計画の策定。
肥料等(土壌改良の目的でほ場に投入する資材、客土等を含む)の成分の含有量や放射性物質の汚染の状況等が不明のまま使用すると、農産物や環境の汚染、農産物の生育障害につながる可能性があります。 このため、ま… 「続きを読む」
土壌診断の結果を踏まえた肥料の適正な施用や、都道府県の施肥基準や JA の栽培暦等で示している施肥量、施肥方法等に則した施肥計画を立て、計画に基づく施肥の実施。
農産物は、施用された肥料成分の全ては利用できないため、肥料成分の一部が環境中に溶脱、流亡又は揮散します。 このため、過剰な肥料成分量を投入すると、環境汚染(地下水汚染、塩類集積、一酸化二窒素発生等)の… 「続きを読む」
肥料等の使用記録の作成・保存。
肥料の使用状況は、作物の生育状況と比較することにより次作の施肥設計の参考とすることができます。 農産物の品質に問題(生育不良等から生じる、とろけ、腐り、硬化や着花・着果不足等)が生じた際には、使用記録… 「続きを読む」
食品安全(未熟堆肥との接触による交差汚染防止、農産物への接触防止等)、環境保全(環境への流出防止等)、労働安全(崩落・落下、発熱・発火・爆発防止等)に配慮した肥料等の保管、在庫管理の実施。
肥料等(葉面散布剤、堆肥、土壌改良材、微生物資材等も含む)を適切に保管しないと、肥料の固化、劣化が進み、包装が傷んで漏洩する、崩れやすくなる等のリスクが高まります。 その結果、農産物や環境を汚染する危… 「続きを読む」