区分
人的資源
農業生産工程段階
全般
品目
共通
分野
農場経営管理
取組事項
作業者が必要な力量を身に付けるため、教育訓練を実施。
解説
「農場のルール」は作っただけでは意味がありません。
関係者全員が、そのルール(手順)に従って作業を進めることにより、農産物の食品安全や農場の労働安全などが確保されます。
各担当の責任者は、担当範囲のルールについて作業者を教育し、実践できるようになるまで訓練します。
日本語をよく理解できない外国人雇用者にも、写真やイラスト、母国語への翻訳などにより、理解できる方法で教えましょう。
その他、農場のリスク管理の水準を上げるため、関連する講習の受講を促進したり、資格の取得を進めたりすることも大切です。
自治体、関連機関、組織等が行っている講習等に積極的に参加し、農場の管理能力向上を図ります。
作業者に実施した教育、訓練の内容は記録し、学習を積み重ねていきましょう。
具体例と想定される対策
番号
20-1
【具体例】
作業者の手洗いの不徹底により食品事故が発生。
【想定される対策】
作業者への教育、訓練の計画を立案する。
食品安全を理解した者により、作業者に衛生管理の教育を実施する。
番号
20-2
【具体例】
機械操作手順の訓練不足により労働災害が発生。
【想定される対策】
作業者への教育、訓練の計画を立案する。
機械操作に熟練し、安全な操作を理解した者による作業者への訓練を実施する。
番号
20-3
【具体例】
外国人技能実習生に十分な教育ができておらず、検品不良による異物混入事故が発生。
【想定される対策】
理解できる言語、図等による教育を実施する。
十分に理解できたか通訳等を介して確認する。
SDGsへの貢献
(17の目標、169のターゲット)
2.4 生産性を向上させ、生産量を増やし、生態系を維持し、気候変動や極端な気象減少、干ばつ、洪水及びその他の災害に対する適応能力を向上させ、漸進的に土地と土壌の質を改善させるような、持続可能な食料生産システムを確保し、強靭(レジリエント)な農業を実践する。(即ち持続可能な農業を促進する。)
4.4 技術的・職業的スキルなど、雇用、働きがいのある人間らしい仕事及び起業に必要な技能を備えた若者と成人の割合を大幅に増加させる。(即ち質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する。)
人的資源
雇用・労働環境における人権侵害防止について、管理方法を定めて実施。
経営資源の中で最も重要な要素が “人” です。基本的人権が守られていない農場では、作業者の不平や不満が高まり、手抜き、サボタージュ、散漫な行動等により、食品安全を脅かす事故や労働災害につながる可能性が… 「続きを読む」
技能実習生など、外国人雇用がある場合、適切な対応を行うための環境整備等を実施。
外国人技能実習生、特定技能などの在留資格の種類により、受入れのための手続きが異なります。 外国人雇用の際に必ず適切な在留資格や就労許可を所持しているか確認するとともに、制度を理解し、関係機関と相談して… 「続きを読む」
家族間の十分な話し合いに基づく家族経営の実施。
家族経営の農場では、みんなが意欲をもって取り組めるようにするため、家族間で一人一人の役割と責任を明確にし、それぞれの意欲と能力を十分に発揮できる環境を整えることが大切です。 この実現のため、「家族経営… 「続きを読む」
労働条件を遵守し、労使間における労働条件、労働環境、労働安全等に関する意見交換を実施。
いわゆる「法定三帳簿」と呼ばれる、労働者名簿や賃金台帳、出勤簿がそれにあたります。 これらを適切に整備していない場合、労働基準法違反となる場合があります。 また使用者と労働者との間で労働条件、労働環境… 「続きを読む」
作業者が必要な力量を身に付けるため、教育訓練を実施。
「農場のルール」は作っただけでは意味がありません。 関係者全員が、そのルール(手順)に従って作業を進めることにより、農産物の食品安全や農場の労働安全などが確保されます。 各担当の責任者は、担当範囲のル… 「続きを読む」
業務が原因で負傷、もしくは疾病にかかった農作業従事者を保護するための労災保険の成立手続の実施。
GAP に取り組むと、事故が起こる可能性や程度は小さくなります。 しかし、事故のリスクがゼロになることはありません。 労働者災害補償保険法に基づく労災保険は、労働者の業務上や通勤による怪我や病気等を対… 「続きを読む」
適切に実施しなければ危険を伴う機械作業、高所作業又は農薬散布作業等従事者に対し、必要な能力及び資格を得るための訓練を実施。
作業者が安全に働ける仕組みづくりに取り組みます。 ① 危険な作業を行う作業者を特定(指定)します。作業者は十分に訓練された熟練者に限定するとともに、妊産婦、年少者及び高齢者にあっては、重量物の取扱い、… 「続きを読む」
安全に作業を行うための服装や保護具の着用・管理の実施。
作業に適した服装や保護具の適切な着用は、作業事故から従事者の身を守るために不可欠です。 農作業時に適切な保護具・服装を着用していないと、作業事故の原因となることや、怪我や障害の程度を悪化させることがあ… 「続きを読む」
清潔な水・救急箱の用意、連絡方法などを含めた事故対応手順を定めて、農作業従事者等に周知。
どんなに事故の防止対策を未然に講じても、完全に防げるわけではありません。万が一事故が起こった際のことを想定し、少しでも被害を小さくするための準備を整えます。 前もって想定される事故への対応手順や連絡網… 「続きを読む」