専用項目【9】(74)

取組事項

菌床資材及び工程別作業についての記録の作成・保存。

解説

出荷するまでの品質検査できのこに異常を発見した場合や、出荷したきのこについて顧客からのクレームが発生した場合、使用した資材や作業の内容、栽培環境や条件を確認することにより、問題の発生原因を特定し、再発防止策を検討することができます。
こうした原因の特定を可能にするために、各工程において、以下のような作業を記録し、後から確認、検証できるように保存しておきます。
・使用した資材、培地の配合
・殺菌方法、殺菌温度、時間等の条件
・冷却時間
・植菌作業(作業者名、種菌のロット番号等)
・培養室、培養温度、湿度等の条件
・発生室、発生温度、湿度等の条件
・収穫作業(作業者名、収穫場所、収穫量等)
・廃棄処分作業(発生場所、廃棄量、処分方法等)
・包装作業(作業者名、包装時間、包装ロット等)
・一時保管(入庫日、保管場所、保管条件、出庫日等)
・出荷作業(出荷先、出荷日、出荷数量、出荷ロット等)
記録を作成、保存し、それらの記録が出荷先から原料へ、また、原料から出荷先へ辿れるか、記録の繋がりを確認します。
付帯する衛生管理(例えば、作業を行った者の体調の申告記録等)や点検(例えば、金属検出機のテスト結果等)の記録も関連付け、どのような条件下で生産、出荷されたきのこなのか、後から確認できる事項を把握、整理しておきます。

具体例と想定される対策

番号

74-1

【具体例】

出荷したきのこに対するクレームが発生したが、原因が特定できず同種の事故が再発。

【想定される対策】

工程間の記録の関連付けを行い、トレースが可能か確認する。
トレース作業を実施し、原因を特定できるか確認する。

番号

74-2

【具体例】

出荷後に異常な環境下で培養したことに気付いたが、出荷先を特定することができず、回収不能。

【想定される対策】

工程間の記録の関連付けを行い、トレースが可能か確認する。
トレース作業を実施し、出荷先を特定、限定できるか確認する。

区分

Ⅶ専用項目

農業生産工程段階

全般

品目

きのこ

分野

食品安全

PAGE TOP